こーへいのブログ

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ありふれたレベルのMADE IN JAPAN

先日練習後にコーチにこんなことを言われた。

「スタートから15mまでなんで速いのぉ?しかも泳速はそれに見合ってないのはなんでなのぉ?」

この手の疑問を投げられることは珍しくないから普段通り「そこしか頑張ってなかったからですよ~」得意のヘラヘラした表情で答えた。

僕は水泳を選手として始めて以来、正々堂々泳速を高めて結果を出してやろうなんぞ考えたことがない。もちろん他人との会話で「泳ぎが速ければねぇ」的なことをいう場面はある。が、そんなことは心の中では全く思っていない。泳ぎで周りからリードできるようになってしまったらその日のうちに引退してやろうと思っているぐらいだ。

水泳を観ることに関しては本当に興味が持てないのでチームメイトや友達以外から影響を受けることはほぼない。ただ僕が頑張ろうとしてきたスタートからの15mに関してはしっかりと2人のスイマーから影響を受けた。小学3年生の頃にテレビで見た世界水泳から猛烈な影響を。

「こうなりたい」

以来僕は極端にそれだけを目指すようになった。大学入学まで続いたのだから大した偏愛ぶりだと自分でも思う。

話を戻す。

コーチは僕の返答に対して珍しく言葉が続かない様子だった。完全に僕の返答がミスっていると少しあとで考えて分かった。相手は大学で研究を続ける水泳が大好きな大人。頑張った頑張ってないなんかの話は興味なく、技術的な独自の論理に基づいた新しいお話が聞きたかったのだ。

結局その返答でコーチの興が冷めたようで微妙な感じに会話が終了した。その場では「あんま話さなくてよかったラッキー」とか思ったし、終了のボタンを自分で無自覚に押していたんだから人との会話は異常に苦手なんだと再確認。そうかといって、淡々とこなす作業が得意なわけではなく、コツコツ努力できる性格ではないから困ったものだ。中学生の頃はそのうち治ると思っていたが治る気配は一向にない。「治さなくても20歳までこれたんだから今後も何とかなるだろう」なんて思い始めていたいたりするからきっと今後も何とかこれで乗り切っていくしかないかな。中学生の頃の僕よ、ごめんなさい。

また話が脱線した。これも良くない癖。いつか治そう。

”もしコーチの問いの意図がその場でわかっていたら僕はちゃんと独自の理論に基づいたでたらめを述べることができたのだろうか”失敗に気づいてから少し考えてみた。

できなくはない。嘘は平気でつけるタイプだし。誤魔化すのは割と得意だ。十八番のヘラヘラした表情も持っているし、人の話を聞くのは好きだからそれなりのことを言うだけの知識は身についているとも思う。だからできなくはない。

でもしないだろうな。言わない方が近づける気がするから。

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